2009年7月13日月曜日

イギリスを知る会

しばらくサボっていましたが、履歴書なるものを書こうと思うと、結構手間暇がかかるということも分かり、また忘却の彼方となってしまい、どうしても思い出せないことがこのままでは益々増えるばかりでもあります。

ま、それは兎も角、昨夜の夕食はなにを食べたかも思い出せないくらいですから、仕方ないのかも知れません。

そこで、もう先週末イギリスを知る会がいつもの中央大学駿河台記念館で開かれたreport 。

今回の講師は、イギリスで7年間滞在し勉強もされて来たViolinistの小林倫子さんでした。テーマは、『イギリスと日本の音楽教育 ~私の音楽留学体験より~』で、大変興味深いお話でした。

概要は、桐朋学園大学在学中に、家の事情がきっかけとなり渡英、イギリスの名門音楽大学Guildhall of Musicに入学しました。

どちらかというと、おとなしい内気な小林さんは、読む、書くはできても話すこととhearingが100%近く出来るようにということを、彼女のviolinのレッスンを受け持つDavid Takeno先生は、彼女にこういった言ったそうです。

violinを弾くにも、西洋の文化を吸収しなければ西欧人の作曲家の作品を理解するにも大事なことと言われて、学生生活を送ったということです。

現在、日本で演奏、教育活動をしながら、留学時代を振り返ってみると、色々なことが見えて貴重な経験をされてきたんだろうな思いました。日本人が西洋音楽を学ぶということと、西洋人が西洋音楽を学ぶということの違いで、楽器を弾くという技術だけでなく、自分の感性がほとばしる様な演奏をということをその時以来心がけているということです。当時すでに80歳になっていたviolinistのRuggiero Ricciの演奏を聴いて、この人でなければ弾けないような演奏にはとても心惹かれるものであったと言われていました。

ですから、人に感動を与えるアーティストは、つけ刃でない身に付いたものが表に現れるから日頃の精進ということでしょう。役者でもたとえば貴族の役ができるのは、それなりの育ちでないと、振る舞い一つきちんとできないという話を聞いたことがあります。それに共通するものが、音楽の表現にしても知らずのうちに醸し出すものかとおもいました。

そして、イギリスの音楽大学Guildhall School of Musicでのカリキュラム、授業内容を、日本の大学と比較しながら紹介して下さいました。イギリスの大学は、卒業にあたっては、必ず順位をつけて合格、非合格を発表し、学生が喜んだり、泣きべそをかいて落胆している女子学生などの光景を、私も何度か見ていますが、小林さんは、見事 master of musicの修士号を首席で修了されています。naitiveに伍してトップを勝ち取るという、難関を突破されたのですから、この方は努力を努力とも思わないで、徹頭徹尾大学でのカリキュラムをきちんとこなして来られたことに敬意の念を抱きました。

見かけは良家のお嬢さんという感じで、とてもそんな立派な経歴を持った方とは思えないほどですが、人は見かけによらないということを改めて実感しました。小林倫子さんに「馬鹿言わないで」といわれそうですが、、、。

なお、彼女のprofileは、以下ですので、参考にしてください。

小林倫子profile:5歳よりヴァイオリンを始める。
桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学入学、徳永二男氏に師事。
1997年9月より、ロンドン・ギルドホール音楽院に入学。
2000年、同音楽院からの交換留学生として、ドイツ、ロベルト・シューマン音楽大学にて研修。
2001年、ギルドホール音楽院学士過程主席卒業、翌年修士課程修了。
2003年、コンサート・リサイタル・ディプロマを取得。

その後、室内楽研究員として在籍。在学中は同音楽院からフルスカラシップのほか、野村国際文化財団からも助成を受ける。

クロイドン・シンフォニーオーケストラ・ソリスト・アワード優勝、第69回日本音楽コンクール入選、北ロンドン音楽祭・無伴奏バッハコンクール 優勝、リピッツァー国際ヴァイオリンコンクールにて特別賞受賞。その他国内外にて多くを受賞する。

ソリストとして、クロイドン・シンフォニー・オーケストラ、エプソム・シンフォニー・オーケストラ、ギルドホール交響楽団と共演。ウィグモア・ホールをはじめ、ロンドンの主要リサイタルホールにてリサイタルを開催。

2004年より浜離宮朝日ホールにて定期的にリサイタルを開催。
2009年、ソリストとして東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と共演した。

現在は日本を拠点に、室内楽、無伴奏リサイタルなど、幅広く活躍中。
2005年より始まった国際音楽講習会「アップビート春期国際音楽セミナー・イン中札内」にてアシスタントをつとめる。 国立音楽大学付属中学、高等学校講師。

いずれ機関紙"Ladies & Gentlemen"にお話の内容が掲載されますので、ご覧になりたい方はお申し出ください。

志村博氏とも久しぶりに会えました。前々日にケンブリッジから来たばかりだということで、Cambrige そばのGlanchester村の有名なリンゴの木の下のCafe から、私たちのために本場のsconeをたくさん持参いただきました。

そして、偶然にも、私が前から知っている松本花奈さんHarpistと志村さんが連れてこられた岩城晶子さんもHarpistということで珍しくも二人のHarpistsにお会いすることができて、あとの小林さんを交えての歓談もあっという間に時間が過ぎた感じでした。

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